統一凡例の基本的な考え方

1/2.5万植生図で用いる凡例は、1/5万植生図の凡例をもとに、植生区分を全国的な観点から整理し、全国共通の凡例(統一凡例)として設定した。

凡例体系の概要

植生区分の下位に3段階構造

3段階構造

統一凡例は、植生区分の下位に大区分(相観的な区分)-中区分(優占種的な区分)-細区分(種組成による区分)の各段階を設け、整理した。凡例コードは大・中・細区分のそれぞれ2桁の数字を組み合わせにより設定した。

(例)

大区分コード 中区分コード 細区分コード 凡例コード
41 01 02 410102

統一凡例では大・中・細区分のうち、1/5万植生図と同様に、細区分の「群集」を基本単位とする。「群集」は特定の種組成・生育条件および相観をもつ、植物社会学的群落分類における基本単位で、群団、オーダー、クラス域というように上位に統合される。「群集」が決定できないものは優占種によって区分される「群落」として暫定的に中区分に位置づけている。これらの群集、群落には森林と草原、針葉樹と広葉樹、落葉性と常緑性等の区分、及び群系の分布の特徴、自然植生か代償植生かの別を複合的にくみあわせて設定した大区分がすべて付加され、多様な利用者にも群落の内容がわかるようにした。

1/2.5万植生図の統一凡例

区 分 植生区分1) 大区分 中区分 細区分
基 準 第1回植生調査で設定された分類 相観 優占種 種組成
クラス域1)
自然・代償等
主として群系2) 群団3)または優占種群落4) 群集5)または群集レベルの群落4)
植物名の使用状況 使用
主要なクラスの自然植生の構成種
不使用 使用
群団の標徴種-優占種の組み合わせ、または優占種
使用
群集の標徴種-優占種の組み合わせ
設定条件 全凡例に必須 全凡例に必須 大区分(伐採跡地群落)を除きすべてに中区分を設定 細区分は一部未設定
細区分が設定されたものは中区分必須
凡例の段階表示方法 大区分のみ 大・中区分 大・中・細区分
区分数 10 58 約360 約520
新規追加 不可 不可